オンラインでふれる社会学
『ふれる社会学』で取りあげられなかったことに「ふれる」
■第9章「レインボーにふれる」関連お役立ちWeb集
- ライター/YouTuberであるマサキチトセさんの個人サイト。
ジェンダー・セクシュアリティに関連する問題に鋭く切り込むコラム記事が掲載されているほか、クィア英会話講座のYouTube動画もアップされている。
- ミヤマアキラさんによる、ノン・ヘテロ(同性愛者等)のブログであり、ニュースコンテンツサイト。
中でも「クィア・スタディーズ入門」のカテゴリーには、清水晶子さんが講師を務めた「クィア・スタディーズ講座」のレポートもあり、クィアという概念に初めてふれる人は必読である。
- ジェンダー・セクシュアリティを中心に社会学的に研究している菊地夏野さんのブログ。
ブログタイトルにもなっている第三波フェミニズムはもちろんのこと、クィア/LGBT 、セックス・ワーク、日本軍「慰安婦」問題、原発/震災など、幅広いテーマを扱った記事が投稿されている。
- レズビアン・アーティストのネットワーキングとアートにおける異性愛主義についての批評分析をすることを目的に活動を始めた、「フェミニズムとレズビアン・アートの会」のブログ。
現在は、プロジェクト「フツーのLGBTをクィアする」の活動が活発である。ピンクウォッシング(イスラエルが、LGBTの権利を擁護しているとアピールすることによって、あたかも人権を尊重している国であるかのようなイメージを作り出し、パレスチナ攻撃・占領を通してパレスチナ人の人権侵害をしていることを隠蔽しようとする外交政策)への抗議の呼びかけを行っていたり、フェミニズムとクィアと障害にまつわる読書会を開催していたりする。最新情報は「フツーのLGBTをクィアする」Twitter(https://twitter.com/lgbtq_luna)にて。
■第11章「ハーフにふれる」・拡張版!
「ハーフにふれる」章をお読みくださり、ありがとうございます。本ページでは、さらに議論を拡張するための手がかりをご紹介示していきたいと思います。
◇まず、「ハーフ」や外国に(も)ルーツをもつ人々の日常にフォーカスしたwebサイトと本の「組み合わせ」のご案内です。
- 『「国語」から旅立って』『空港時光』の著者である温又柔さんのお知らせブログ。
「国語」という何気なく見聞きしてきた言葉の、「なぞ」に迫りたくなるはず。
◇お次は、「ハーフにふれる」章とほかの章との接続地点を!
金南さんが手がけた「外国につながる子どもにふれる章」との接続。
栢木さんが手がけた「差別感情にふれる」章との接続。
稲津さんが手がけた「魂にふれる」章との接続。
- 「魂」の序列化のなかで言及した差別と排除に関する学びを深めたい人には、『差別と排除の社会学』という書籍があります。栢木さんが執筆された差別感情の自己点検という論点とも重なる議論がなされています。→こちら
- 本章の発想の元になった論文が所収されている『社会的分断を越境する』という書籍があります。この書籍には栢木さんにもご寄稿頂きましたし、ケインさんには書評者という形でお世話になりました。(稲津)→こちら
- 本文中に紹介した「1.17のつどい」が始まるときの街の様子については、神戸新聞社による「阪神・淡路大震災24年」のカメラ中継映像があります。(稲津) → こちら
喜多さんが手がけた「身体にふれる」章との接続。
◇そして、絶対に取り上げねばならない問題状況としての「入管」! 入国管理局で、なにが行われているのか。東京オリンピック招致活動で「お・も・て・な・し」と滝川クリステルさんに言わせておきながら、そして、移民とは呼ばずに「外国人材」とヒトをモノのように呼ぶこの社会で、多くの人々を信じられないほど過酷な状況で拘束する、人為的な仕組み。いつ変えるの?いまでしょ?ほんまに。
どしどし更新していく予定です!また、ぼちぼち見に来てください!
再び、このページに「ふれる」ときをお待ちしております。(ケイン樹里安)
■第15章「100年前の社会学にふれる」から、ほかの社会学の教科書/入門書にふれる
本コラムでは、社会学および社会調査の方法をさらに学ぶためのガイドラインとして、いい意味での「定番」やエッジの効いたおススメ本を紹介します。以下の見出しをクリック!(随時更新予定)
社会学の教科書/入門書
and more…
社会調査
and more…
「論文の書き方」指南書リスト
「コトハジメるコツ!4 卒論へと筆をとる」では、文字通り「筆をとる」ための心得を示すに留め、具体的な「卒論の書き方」については触れていません。ここでは、具体的な論文の書き方に悩む人たちに参考になりそうな指南書をリストにしてみました。これらは、わたし(菊池)が実際に読んだものであり、特に1と2は実際の卒論指導でも学生に紹介しているものです。ご自身に必要だと思われるものを選んで読んでいただけるとよいと思います。
また、3は指南書としてだけでなく、人文書としても興味深く読むことができるものです。これらもぜひ手に取ってみてください。
4と5は研究者のタマゴやすでに孵化した方々にもオススメです。「目から鱗」の記述に出会うことでしょう。
注1:どれもオススメできて序列が付けられないので著者姓アルファベット順になっています。
注2:品切れ等で流通していないものも含んでいます。その場合は、図書館、古書店等で探してみてください。
以下の見出しをクリック!
1.「どう書けば論文になるの?」という人はまずここから
1補. 「伝わる文章」を書くためにも読んでおきたい
- 本多勝一,『〈新版〉 日本語の作文技術』(朝日新聞出版(朝日文庫), 2015年).
- 古郡廷治,『文章ベタな人のための論文・レポートの授業』(光文社(光文社新書), 2014年).
- 黒田龍之助,『大学生からの文章表現』(筑摩書房(ちくま新書), 2011年).
- 野矢茂樹,『増補版 大人のための国語ゼミ』(筑摩書房, 2018年).
- 大野晋,『日本語練習帳』(岩波書店(岩波新書), 1999年).
- 齋藤孝,『読み上手 書き上手』(筑摩書房(ちくまプリマー新書), 2008年).
- 上阪徹,『これなら書ける! 大人の文章講座』(筑摩書房(ちくま新書), 2019年).
2.もう一歩前進するために読みたい
- 石原千明,『大学生の論文執筆法』(筑摩書房(ちくま新書), 2006年).
- 鹿島茂,『勝つための論文の書き方』(文藝春秋(文春新書), 2003年).
- 木下是雄,『レポートの組み立て方』(筑摩書房(ちくま学芸文庫), 1994年).
- 小笠原喜康,『最新版 大学生のためのレポート・論文術』(講談社(講談社現代新書), 2018年).
- 澤田昭夫,『論文の書き方』(講談社(講談社学術文庫), 1977年).
- 澤田昭夫,『論文のまとめ方:わかりやすいまとめ方』(講談社(講談社学術文庫), 1983年).
- 白井利明・髙橋一郎,『よくわかる卒論の書き方 [第2版]』(ミネルヴァ書房, 2013年).
- 戸田山和久,『新版 論文の教室:レポートから卒論まで』(NHK出版(NHKブックス), 2012年).
- 都築学,『大学一年生のための 伝わるレポートの書き方』(有斐閣, 2016年).
- 上野千鶴子,『情報生産者になる』(筑摩書房(ちくま新書), 2018年).
- 鷲田小彌太,『入門・論文の書き方』(PHP研究所(PHP出版), 1999年).
3.論文を書くのに役に立つ「考え方」も学ぶ
- 千葉雅也,『勉強の哲学:来たるべきバカのために』(文藝春秋, 2017年).
- 読書猿,『アイデア大全:想像力とブレイクスルーを生み出す42のツール』(フォレスト出版, 2017年).
- 藤田真文(編著),『メディアの卒論:テーマ・方法・実際 [第2版]』(ミネルヴァ書房, 2016年).
- 福田和也,『[改訂版] ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』(PHP研究所(PHPビジネス新書), 2014年).
- 板坂元,『考える技術・書く技術』(講談社(講談社現代新書), 1973年).
- 川喜多二郎,『発想法:創造性開発のために 改版』(中央公論新社(中公新書), 2017年).
- 清水幾太郎,『論文の書き方』(岩波書店(岩波新書), 1959年).
- 高根正昭,『創造の方法学』(講談社(講談社現代新書), 1979年).
- 鶴見俊輔,『文章心得帖』(筑摩書房(ちくま学芸文庫), 2013年).
- 梅棹忠夫,『知的生産の技術』(岩波書店(岩波新書), 1969年).
4.さらに先を目指すなら読みたい
- ハワード・S・ベッカー,『論文の技法』(講談社(講談社学術文庫), 1996年).
- ウンベルト・エコ,『論文作法:調査・研究・執筆の技術と手順』(而立書房, 1991年).
- 佐藤健二,『論文の書き方』(弘文堂(現代社会学ライブラリー), 2014年).
- ポール・J・シルヴィア,『できる研究者の論文生産術:どうすれば「たくさん」書けるのか』(講談社, 2015年).
- ポール・J・シルヴィア,『できる研究者の論文作成メソッド:書き上げるための実践ポイント』(講談社, 2016年).
5.いろいろな人の論文執筆法に触れてみたい人は
ふれしゃかフェス(『ふれる社会学』トークイベント)アーカイブ
第1〜5回まではレポートをご覧いただけます。(登壇者名敬称略)
第1回「社会を紡ぎ直すために」
ケイン樹里安×上原健太郎×辻泉 2019.11.8(金)@代官山蔦屋書店
第2回「生きづらさにふれる」
ケイン樹里安×上原健太郎×栢木清吾×中村香住 2019.11.9(土)@ジュンク堂池袋店
第3回「境界にふれる」
ケイン樹里安×上原健太郎×八木寛之×栢木清吾×福嶋聡 2019.11.16(土)@ジュンク堂難波店
第4回「社会学にふれて、さらに読む、そして書く」
ケイン樹里安×上原健太郎×菊池哲彦×中村香住 2019.12.7(土)@Readin’Writin’ BOOK STORE
第5回「『ふれる社会学』×『よい移民』刊行記念:差別のカジュアルさにふれる」
栢木清吾×稲津秀樹×ケイン樹里安 2019.12.14(土)@汽水空港
第6回「岸政彦にふれる」
岸政彦×ケイン樹里安×上原健太郎 2020.1.13(月・祝)@Loft PlusOne West
第7回「『ふれない社会』にふれる」
ケイン樹里安×上原健太郎×栢木清吾×稲津秀樹×有國明弘×ヒトミ・クバーナ×桑畑洋一郎×小林さやか 2020.5.31(日)@Loft PlusOne West(オンライン)
第8回 「ダイバーシティにふれる」
マサキチトセ×ケイン樹里安×上原健太郎×中村香住 2020.7.5(土)@足湯cafe&barどん浴(オンライン)
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執筆者紹介(初版第1刷2019年11月刊行時)
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ケイン 樹里安(けいん じゅりあん)(編者、第1・7・11・15章) |
大阪市立学都文化研究センター員。非常勤講師。 |
主著:『アーバンカルチャズ―誘惑する都市文化,記憶』(分担執筆、晃洋書房、2019年)、『いろあるコミュニケーションの社会学』(分担執筆、北樹出版、2018年)、『ポスト情報メディア論』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2018年) |
好きな映画:『インターステラ』(クリストファー・ノラン監督、2014年) |
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菊池哲彦(きくち あきひろ)(第2章) |
尚絅学院大総合人間科系准教授 |
主著:『映像文化の社会学』(分担執筆、有斐閣、2016年)、『歴史と向きあう社会学』(分担執筆、ミネルヴァ書房、 2015年)『記憶と録のなか渋沢栄一』(分担執筆、法政大学出版局、2014年) |
好きな映画:『私のように美しい娘』(フランソワ・トリュフォー監督、1972年) |
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上原 健太郎(うえはら けんたろう)(編者、第3・4・15章) |
大阪国際学人間科部心理コミュニケーション講師 |
主著:『地元を生きる─沖縄的共同性の社会学』(共編著、ナカニシヤ出版、近刊予定)、『いろいろあるコミュニケーションの社会学』(分担執筆、北樹出版、2018年)、『持続と変容の沖縄社会−沖縄的なるものの現在』(分担執筆、ミネルヴァ書房、2014年) |
好きな映画『ブルックリン』(ジョン・クローリー監督、2015年) |
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八木 寛之(やぎ ひろゆき)(第5章) |
神戸山手大学現代社会学部総合社会学科講師 |
主著:『さまよえる大都市・大阪―「都心回帰」とコミュニティ』(分担執筆、東信堂、2019年)、「商店街活動のフィールドワーク―大阪・新世界での事例研究から」『社会と調査』第21号(2018年)、「エスニック・タウンで「商店街の価値を高める」ことの意味―大阪・生野コリアタウンにおける商店街活動と「多文化共生のまちづくり」」『日本都市社会学会年報』第35号(共著、2017年) |
好きなアニメ:『宇宙よりも遠い場所』(いしづかあつこ監督、2018年) |
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有國 明弘(ありくに あきひろ)(第6章) |
大阪市立学院文研究科人間行動専攻博士後期課程 |
主著:「ストリートダンスの日本における展開」『市大社会学』第15号(2018年)、『ガールズメディア・スターズ』(分担執筆、北樹出版、近刊) |
好きな映画:MARVEL映画、『ダークナイト』シリーズ、『スターウォーズ』シリーズ、、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』シリーズ(基本的にヒーロー、ハイテク系が好きです)(たくさんあるので、絞る場合最優先は内容的にもMARVEL映画)『ドゥ・ザ・ライト・シング』(スパイク・リー監督、1989 |
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喜多 満里花(きた まりか)(第8章) |
大阪市立大学文学研究科後期博士課程 |
主著:「国家ブランディグの自国における意味付与」『市大社会学社会学』第15号(2018年)、『基礎ゼミ メディア・スタディーズ』(分担執筆、世界思想社、近刊) |
日の名残り(ジェームズ・アイヴォリー監督、1993年) |
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中村 香住(なかむら かすみ)(第9章) |
慶應義塾大学社会研究科後期博士課程 |
主著:『私たちの「戦う姫、働く少女」』(分担執筆、堀之内出版、2019年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(分担執筆、北樹出版、2019年) |
好きな映画:『美女と野獣』(ゲーリー・トゥルースデイル/カーク・カーク・ワイズ監督、1991年)、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』 |
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金南 咲季(きんなん さき)(第10章) |
愛知淑徳大学グローバル・コミュニケーション学部助教 |
主著:『移民から教育を考える――子どもたちをとりまくグローバル時代の課題』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2019年)、「『多文化共生』言説をめぐるポリティクスーー多文化混交地域におけるマイノリティアクター間の接触と変容に着目して」『日本都市社会学年報』第35号(2017年)、「地域社会における外国人学校と日本の公立学校の相互変容過程――コンタクト・ゾーンにおける教育実践に着目して」『教育社会学研究』第98集(2016年) |
好きな映画:The Shape of Water(ギレルモ・デル・トロ監督、2017年), Human Flow (アイ・ウェイウェイ監督、2017年) |
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栢木清吾(かやのき せいご)(第12章) |
神戸大学大学院国際文化学研究科学術研究員、広島工業大学ほか非常勤講師 |
主著:『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(分担執筆、ナカニシヤ出版、2017年)、『よい移民―現代イギリスを生きる21人の物語』(ニケシュ・シュクラ編、翻訳、創元社、2019年) |
好きな映画:『鬼が来た!』(姜文監督、2000年) |
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佐々木 洋子(ささき ようこ)(第 13 章) |
大阪市立大学大学教育研究センター特任助教 |
主著:『よくわかる医療社会学』(分担執筆、ミネルヴァ書房 、2010 年)、『〔新版〕現代医療の 社会学─日本の現状と課題』(分担執筆、世界思想社、2015 年) |
好きな映画:『ルイ14世の死』(アルベルト・セラ監督、2017 年) |
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稲津 秀樹(いなづ ひでき)(第 14 章) |
鳥取大学地域学部准教授 |
主著:共編著に『社会的分断を越境する―他者と出会いなおす想像力』(共編著、青弓社、2017 年)、共著に『サイレント・マジョリティとは誰か――フィールドから学ぶ地域社会学』(分担 執筆、ナカニシヤ出版、2018 年)『排除と差別の社会学[新版]』(分担執筆、有斐閣、2016 年) など |
好きな映画:『息の跡』(小森はるか監督、2015 年)、『ある精肉店のはなし』(纐纈あや監督、2013 年)、『花はんめ』(金聖雄監督、2004 年) |
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松本 秀昭(まつもと ひであき)(コトハジメるコツ!) |
湘南 蔦屋書店人文、哲学思想担当 |
好きな映画:『みんなの学校』(真鍋俊永監督、2014 年) |
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