商品の紹介
親鸞が示す独創的な思想はいかにして構築されていったのか。前著『私釈親鸞』を受けて、先哲・法然の足跡を辿る本書。その生涯を振り返り、消息や問答、各種伝記等の文献から、多面的で難解とされる思想に迫る。「「超越」の高みにのぼってしまおうとする自己を必死にくいとめながら、一切衆生の救済を説き続けた思想家」として新たな法然像を描出した好著。
序 章 やさしい人 1 永遠の敵役 2 平家の直系として 3 やさしい人 4 その後の源智
第1章 法然の生涯 1 過酷な少年期 2 智慧第一等の法然房 3 法然の時代 4 浄土宗開宗 5 法難とその死
第2章 一枚起請文の思想 1 一枚起請文 2 愚痴に還る 3 三心四修(1) 4 三心四修(2) 5 臨終往生
第3章 念仏の意義 1 現世を祈る 2 万人悪人説 3 多念か一念か 4 心勇猛ならず
第4章 法然批判 1 興福寺奏状 2 明恵の法然批判 3 菩提心の問題 4 三昧発得 5 群賊・悪獣
終 章 法然から親鸞へ 1 衆生救済と罪業意識 2 王舎城の悲劇 3 非僧非俗
あとがき
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