判例で読む憲法[第3版] 櫻井 智章 著 - 北樹出版の大学教科書

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判例で読む憲法[第3版]

判例で読む憲法[第3版]
櫻井 智章 
価格: 2,900円+税

商品の紹介

憲法の学習における最重要判例を詳しく取り上げ、関連する判例・法令・学説についてわかりやすく解説。憲法判例を読むことを通して、憲法を学ぶ上で修得すべき基礎知識の獲得を目指した意欲的な書。
第3版では、改訂版刊行(2019年)以降の民法(親子法)・刑法(拘禁刑)など重要な法改正を踏まえて改訂を行った。


目次

第1章 憲法と憲法上の権利
1 憲法の内容
 1.立憲的意味の憲法 2.日本国憲法の内容 3.本書の内容
2 憲法の特質
 1.硬性憲法 2.最高法規 3.国家権力の統制
3 憲法上の権利
 1.「憲法上の権利」と「人権」 2.「憲法上の権利」の特質 3.本書の課題
4 憲法判例の基礎知識
 1.判例の収集 2.判例の表記 3.判例の通称・略称
発展学習:近代立憲主義の現代的変容

第2章 裁判所と司法権
1 裁判所の種類・組織
 1.最高裁判所 2.下級裁判所 3.一元的構成 4.審級制
2 裁判所の扱う事件
 1.刑事事件 2.民事事件 3.行政事件
3 裁判所の権限
 1.司法権 2.法律上の争訟
4 板まんだら事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.その後

第3章 違憲審査権
1 違憲審査権
 1.裁判所と違憲審査権 2.違憲審査制の類型
2 警察予備隊訴訟
 1.予備知識 2.事案の概要 3.原告の主張 4.法廷意見 5.法廷意見の内容と読解
3 日本国憲法上の違憲審査権
 1.最高裁判所の見解 2.違憲審査権の性質に関するまとめ 3.付随的審査制の意味 4.付随的審査制の帰結

第4章 法の下の平等(1)
1 法の下の平等
2 予備知識
 1.尊属 2.尊属重罰規定 3.刑の減軽と執行猶予 4.前史
3 尊属殺違憲判決
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.田中二郎裁判官の意見 5.手段違憲説と目的違憲説の対立 6.他の尊属重罰規定への影響 7.この判決の意義 8.その後

第5章 法の下の平等(2)
1 予備知識
 1.親子法の予備知識 2.相続法の予備知識
2 非嫡出子相続分規定事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.反対意見 5.反対意見の内容と読解 6.法廷意見のポイント 7.その後
3 非嫡出子相続分規定違憲決定
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.その後

第6章 精神的自由(1)
1 表現の自由の位置づけ
 1.基本権の類型化 2.精神的自由 3.表現の自由の重要性
2 表現の自由の保障内容
 1.「表現の自由」の内容の拡張 2.表現の自由の具体的内容
3 表現の自由に対する規制
 1.規制の許容性 2.基本的な考え方 3.「検閲」の禁止
4 予備知識:名誉毀損法制
 1.名誉毀損 2.名誉の保護と表現の自由の調整
5 北方ジャーナル事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解

第7章 精神的自由(2)
1 予備知識
 1.デモ活動とその規制 2.公安条例 3.許可制
2 新潟県公安条例事件
3 東京都公安条例事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.藤田八郎裁判官の反対意見 5.反対意見の内容と読解 6.その後

第8章 経済的自由
1 職業選択の自由
 1.経済的自由 2.職業選択の自由の保障内容 3.職業選択の自由に対する規制 4.公衆浴場法事件
2 小売市場事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解
3 薬事法違憲判決
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解4.その後
4 積極目的・消極目的二分論
 1.判例法理の探求 2.目的二分論の普及 3.目的二分論の現状 4.目的二分論の問題点

第9章 二重の基準論
1 泉佐野市民会館事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解
2 二重の基準論
 1.二重の基準論の内容 2.二重の基準論の由来 3.二重の基準論の論拠と難点 4.二重の基準論の考え方

第10章 適正手続
1 権利の手続的保障
 1.手続の重要性 2.基本権保障のあり方 3.適正手続
2 予備知識
 1.付加刑としての没収 2.問題の所在 3.前史
3 第三者所有物没収事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.対応
4 憲法31条
 1.憲法31条の由来 2.憲法31条の保障内容

第11章 包括的基本権
1 包括的基本権
 1.基本権条項の歴史性 2.幸福追求権
2 京都府学連事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.この判決の意義
3 憲法13条の意義・機能
 1.「無名の権利」「新しい権利」の保障 2.包括的基本権 3.憲法13条の保障範囲
発展学習:一般的行為自由説の意義

第12章 選挙権
1 参政権
 1.参政権の意義 2.参政権の内容 3.選挙に関する憲法上の原理
2 「1票の格差」訴訟
 1.問題の所在 2.訴訟の誕生
3 昭和51 年判決
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解
4 衆議院に関する判例の展開
 1.中選挙区制の下での展開 2.小選挙区比例代表並立制の導入 3.小選挙区制の下での展開
発展学習:近時の展開

第13章 基本権の主体
1 基本権の主体の問題
 1.問題の所在 2.外国人の基本権
2 マクリーン事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.この判決の意義
3 権利の性質の具体例
 1.出入国関連の自由 2.平等 3.自由権 4.社会権 5.参政権

第14章 基本権の私人間効力
1 基本権の私人間効力
 1.オーソドックスな考え方 2.問題の発生 3.私人間効力論に関する諸学説
2 三菱樹脂事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.その後
3 間接効力説の実例
発展学習:私人間効力論と基本権保護義務

第15章 公務員の基本権(1)
1 公務員の基本権
 1.理論的問題 2.実際的問題
2 公務員法の基礎知識
 1.公務員 2.公務員法上の公務員 3.公務員の政治活動の制限
3 猿払事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.その後
発展学習:特別権力関係

第16章 公務員の基本権(2)
1 労働基本権
 1.労働基本権の内容 2.労働基本権保障の意義・趣旨 3.労働基本権保障の効果
2 公務員の労働基本権
 1.公務員の労働基本権の歴史 2.公務員の労働基本権の制限 
3 判例の変遷
 1.第一期 2.第二期 3.第三期
4 全農林警職法事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.その後

第17章 統治行為論
1 予備知識:解散権論争
 1.衆議院の解散 2.抜き打ち解散 3.解散権論争
2 苫米地事件
 1.事案の概要と経過 2.法廷意見 3.法廷意見の内容と読解 4.その後
3 統治行為論
 1.「統治行為論」と「政治問題の法理」 2.統治行為論の根拠 3.統治行為論の適否 4.統治行為論の意義


著者
櫻井 智章(さくらい ともあき)
甲南大学法学部教授

商品の詳細

ISBN: 978-4-7793-0761-4
判型: A5並
ページ数: 318
ジャンル: 法律
刊行年: 2024年10月25日

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