商品の紹介
雅楽の歴史を繙きつつ、新たな時代の雅楽を模索した力作。雅楽の奥深さを感じる書。
序 章 1 研究の動機と主題ー雅楽の危機を超えるために 2 探究の方法 3 雅楽の概観 4 雅楽の心性・精神性とは何か 5 なぜ「心性・精神性」とするのか 6 雅楽という音楽機能の全体構造
第1章 演奏空間(場)から心性・精神性を観る 1 日本古来の祭祀の場ー神明への畏敬と共楽の心性・精神性 2 仏教の大法会の場ー仏法への讃歎供養の心性・精神性 3 21世紀の今日も行われている供養楽
第2章 経典に見る音楽の心性・精神性ー雅楽の源泉 1 『華厳経』に見る音楽 2 『法華経』に見る音楽 3 『浄土三部経』に見る音楽 4 三種の経の音楽性の比較 5 中世以降の楽師の意識ー楽書に見る 6 『大樹緊那羅王所問経』の諸研究等の論点と本書の論点 7 経典に見る音楽 結び
第3章 節会・饗宴・御遊びにおける心性ー自然と人間の共通の心性 1 人間の音楽 2 心性を表す用語
第4章 自然との共奏を可能にした人工と自然の音楽空間ー庭屋一如 1 平安時代の建築物 2 演奏空間の設営 3 自然との共演性・交響性を構成する空間要素
第5章 曲名に現れた心性・精神性 1 古来の祭祀における楽曲と祭祀後の饗宴における楽曲の違い 2 渡来系雅楽の「曲名の由来」を分析・分類する 3 楽曲の自由感受と解釈
第6章 理想的雅楽空間へ向けて 1 心性・精神性の要約とその忘却の歴史 2 「楽と自然の共演の場」としての雅楽劇場を創生する 3 神社建築に学ぶ 4 最先端の音響学ー音の環境学に出遭う 5 「音の環境学」からの支援を 6 雅楽空間として理想的な音楽堂建築はどうあるべきか
終 章 日本雅楽の心性・精神性の再興のために
資料一覧: 1『華厳経』に見る音楽構成 2『華厳経』に見る音楽の構成要素の分類と頻度数 3『華厳経』に見る音楽 漢訳と国訳の本文 4 『法華経』に見る音楽 本文 (付表)『法華経』の音楽 単語例表(サンスクリット、英訳、和訳) 5『法華経』に見出せるvadyaとturya 6『華厳経』・『法華経』・『浄土三部経』の楽器対照表 7『浄土三部経』に見る音楽 本文 8『華厳経』・『法華経』・『浄土三部経』の音楽性対照表
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