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叡智と指針
芹川博通著作集第8巻
芹川博通 著
価格: 6,000円+税
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商品の紹介
第1部 仏教の国家観 第一章 日本仏教における仏法と王法 第1節 日蓮の『立正安国論』 一.災難の由来と経証 二.法主国従と国主法従 第2節 近代日本の法華経主義・日蓮主義 一.川中智学と日本国体 1.立正安国会から国柱会へ 2.国家主義と呼応した日蓮主義 3.日蓮主義と日本国体 二.田中智学と係わりをもった人びと 1.本多日生 2.高山樗牛 3.山川智応 4.北一輝 5.井上日召 6.石原莞爾 7.宮沢賢治 三.妹尾義郎と新興仏教青年同盟 1.仏陀を背負って街頭へ、農漁村へ 2.仏教による社会変革 四.牧口常三郎の価値論と法華経信仰 1.価値創造 2.仏法は価値論を超える 五.石橋湛山と藤井日達 1.湛山の「小日本主義」 2.日達と日本山妙法寺 第3節 真俗二諦論 一.真宗教学史における王法と仏法 二.浄土真宗本願寺派の真俗二諦論 三.近代における真宗教団と真俗二諦論
第二章 近代仏教と国家―内山愚童における仏教と社会主義― 第1節 仏教と社会主義のはざま 第2節 無政府主義の思想 第3節 伝道から直接行動へ 第4節 平凡の自覚
第三章 現代日本の政教関係 第1節 信教の自由と政教分離 第2節 靖国神社問題
第2部 国家と仏教―慧遠「沙門不敬王者論」とその周辺― 第一章 概説編(慧遠「沙門不敬王者論」) 第1節 国家と宗教 第2節 国家権力と慧遠の不敬王者論 一.漢・三国・晋時代の仏教 二.王法と教法をめぐる論争 三. 桓玄による沙門の追放令 四.桓玄と沙門不敬王者の問題 五.慧遠と沙門不敬王者の問題
第二章 資料解説編(慧遠「沙門不敬王者論」) 第1節 慧遠「桓玄の還俗を勧めるに答える」 第2節 慧遠「桓大尉(玄)に与えて門を料簡することを論じる書」 第3節 沙門不敬王者の問題に答える慧遠 第4節 慧遠の沙門不敬王者論
第3部 仏教の教育とは何か 第一章 仏教教育の諸思想 第1節 最澄の山家学生式 一.最澄の教育理念・教育目標 二.『天台法華宗年分学生式』 第2節 空海の綜芸種智院講式 一.僧俗共学の私立学校 二.無料給食制
第二章 近現代の仏教教育 第1節 渡辺海旭と仏教教育 一.渡辺海旭略伝 二.卍字の教育論 三.梁山泊の西光寺 四.渡辺海旭の教育事業 第2節 「良い人」になる道―矢吹慶輝 一.三輪学院と研成学院 1.矢吹慶輝のおいたち 2.中村屋の研成学院 二.正直・利口・親切・勤勉の実践 第3節 実学教育―長谷川良信 一.仏教・社会事業・教育の生涯 二.三位一体論と大乗仏教主義 三.実学の教育
第4部 輪島聞声伝―淑徳教育100周年によせて― はじめに 第一章 生者の善知識 第1節 輪島聞声のおいたち―北海道時代 第2節 尼僧の生活―福田行誠のもとで出家
第二章 京都での修学 第1節 浄土宗総本山宗学校 第2節 「男になって」
第三章 尼僧教育の建議と尼衆学校の創立 第1節 尼衆教場の設立 第2節 浄土宗学京都支校附属尼衆教場 第3節 浄土宗学東京支校附属尼衆教場と普通女学校
第四章 静淑の徳―淑徳女学校の創設― 第1節 淑徳女学校の設立願 第2節 淑徳女学校 第3節 淑徳女学校の創立 第4節 淑徳婦人会 第5節 創立十周年記念祝賀会 第6節 女子清韓語講習所 第7節 淑徳高等女学校
第五章 信と忍に基づく新しい教育 第1節 晩年の生活 第2節 ひととなり 第3節 淑徳教育
第5部 仏教の自然観が指し示すもの―「ともにいきる」思想から「いかされている」思想へ― 第一章 インド仏教の自然観 序 バラモン教・ヒンドウー教の自然観 第1節 生命共同体観と諸法実相 第2節 南方仏教と自然神
第二章 中国仏教の自然観 第1節 吉蔵の草木成仏説 一.非常仏性 二.通門からの草木成仏説 三.別門からの草木成仏説 四. 観心の立場からの草木成伝説 第2節 華厳教学と非情仏性説 一.法蔵の法仏二性説 二.澄観の有情仏説 第3節 堪然の無情仏性説 一.中道と仏性 二.『金剛錍』について 三.無情仏性説 1.『大般涅槃経』をめぐって 2.『大乗起信論』と法仏二性説 3.円教の正因仏性 第4節 禅仏教の自然観
第三章 日本仏教の自然観 第1節 日本天台宗と草木成仏説の展開 一.最澄 二.円珍―諸法は大日如来の顕現 三.安然―草木発心成仏 1.『斟定草木成仏私記』について 2.ふたつの『中陰経』と「草木国土悉皆成仏」の文 四良源 1.『草木発心修行成仏記』について 2.良源と仲算、ほか 第2節 日本仏教と草木成仏説 一.空海―六大縁起の色心平等説 二.日蓮―草木成仏は一念三千の法門 三.法然と第3節 親鸞 四.道元―自然すなわち仏 第4節 仏教と環境倫理
第四章 現代の自然破壊と環境倫理 第1節 科学文明の発展と人間中心主義 第2節 仏教の指し示すふたつの環境倫理
第五章 日本人と仏教の自然観 第1節 山岳信仰と日本仏教 一.山の神信仰と神体山の信仰 二.密教と山岳信仰 三.近現代の山岳信仰 第2節 親鸞と自然法爾の思想 一.自然法爾とは何か 二.親鸞と自然法爾 第3節 道元の自然観 一.『弁道話』や『正法眼蔵』にみられる自然 二.無情者即仏法 三.道元と無情説法 四自然すなわち仏 第4節 謡曲にみられる草木成仏の思想 一.仏教と謡曲 二.草木成仏思想と『中陰経』 第5節 鈴木大拙の自然観―禅仏教と日本人の自然愛との関り 一.日本人の自然愛 二.禅仏教の特性 三.良寛の禅精神 四.自然物への思いやり 五.禅仏教の自然観―まとめにかえて
第六章 脱宗教の自然観 第1節 ホワイトヘッドの自然観 一.自然は物質のかけらか 二.自然は時空を振動する微小なもの 三.自然は生きている 第2節 湯川秀樹の二○世紀文明論―科学・自然・人間 一.科学の進歩と科学文明の進展 二.分割の果てにあるもの―第一段階 三.あらぬものを作る―第二段階 四.人が人を知りすぎたら―第三段階 五.まとめ
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商品の詳細
ISBN: 978-4-7793-0165-0
判型: A5
ページ数: 385
ジャンル: 哲学・倫理・宗教
刊行年: 2009年1月20日
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