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有田 亘・松井 広志 編著
価格: 2,000円+税
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商品の紹介
社会を豊かに読み解く目を養うとともに、社会学の幅広さを示すテキスト最新版! Ver.3では、特に研究実践を扱った第U部を充実させ、レポート執筆にかかわる章を新たに追加。友だちとLINEする、動画サイトを視聴する、部活動に励む、恋愛する…。「いろいろある」身近な日常の出来事を社会学という眼鏡を通してみると、これまで気付かなかった様相や意味が見えてくる。
目次
初版はしがき
第T部 レクチャー編 第1章 いろいろあるメディア、いろいろあるコミュニケーション 1. コミュニケーションとメディア 2. 「メディアはメッセージ」3. 「告白する」時のメディアによる違い 4. いろいろなメディアによる豊かなコミュニケーションへ
第2章 勉強のしかたもコミュニケーション 1. マンガで勉強する 2. 本を読んで勉強する 3. 文字を書いて勉強する 4. 勉強というコミュニケーションのしかた
第3章 スマホを使い続ける私たち 1. 生活に必要不可欠なスマホ 2. 友だちとの「優しい関係」 3. アプリの設計と使い方 4. 便利な生活とコミュニケーション
第4章 運動部の学生にとっての大学生活とは? 1. 部活中心の大学生活 2. 練習でサボる/練習をサボる 3. さまざまな線引き 4. シューカツによる翻訳 5. 運動部の学生にとっての大学生活
第5章 「見せる」のではなく「見る」ためのロリータファッション 1. ロリータファッションとファッション社会学 2. ロリータファッションの主な動機 3. 「見られる」ことの拒絶:視線の遮断 4. 「見る」ことの偏愛:注視
第6章 キャラに溢れた世界 1. YouTuber から官公庁まで 2. ロゴとキャラ 3. 「つながるための存在」としてのキャラ 4. キャラの図像的特徴:顔、幼さ、拙さ 5. 世界の変化とキャラが氾濫する理由
第7章 ビデオゲームに暴力的影響はあるのかないのか? 1. 「影響はある!」というのが有力説 2. ゲームよりもゲームユーザーに注目すべき理由 3. 「正義」の逆説的な力性 4. ゲームを通して見える社会の矛盾した多面性
第8章 ゲームのアクセシビリティから「同じ経験の場に立つ」ことを考える 1. どうして視覚に頼らずに『スト6』を遊べるのか? 2. そもそもアクセシビリティとはなにか? 3. アクセシビリティのゲーム/映画/その他の娯楽への広がり 4. ゲームのアクセシビリティの成功例:『The Last of Us Part U』 5. 再びeスポーツへ
第9章 バンクシーの落書きはアリかナシか 1. 落書きは許せないのか? 2. グラフィティのルール 3. 許可をもらっていればOK? 4. 支配への抵抗としての落書き 5. 結局バンクシーの落書きはアリかナシか?
第10章 廃墟に行ってみることの意味 1. 廃墟ブーム 2. 廃墟趣味のシリアスな意義 3. 近い過去からの疎外感としての「廃墟の思い出」 4. 探索と発見の快楽
第11章 恋愛関係と出会いの文化 1. 「恋愛結婚」の成立 2. 恋愛と結婚の分離 3. 出会いの文化 4. 恋愛関係のゆくえ
第12章 家族は仲良くなければいけないのか 1. 家族の社会的イメージ 2. 近代家族の成立 3. 「仲良し家族」という規範を疑う
第13章「好き」を仕事にする 1. 「好き」を仕事にする、とは 2. 「好き」を仕事にして、社会は成り立つか 3. でも好きな仕事がしたい! 4. 仕事を通じて他者とつながる
第14章 サブリミナル効果が実在しないとわかってからの顛末 1. 発端:ヴィカリーの実験 2. 展開:キイの告発本 3. 日本での展開 4. 心理学的な展開 5. 展開のはての結末
第15章 それでもファンはアイドルを求める 1. スターからアイドルへ 2. ファンの観察者化とアイドルの日常化 3. それでも「アイドル」を求める人々
第16章 ハーフタレントとグローバルな「あるある話」 1. ハーフタレントの遍在性/偏在性 2. あるある話の偏在性 3. 耳を傾けられないこと
第17章 ディズニーは「夢」を描く 1. ディズニーの(オーソドックスな)歴史 2. 戦時下のティズニー 3. ディズニーは「夢」を構築する
第18章 カウンターナレッジの強力効果 1. すすんでダマされる人たち 2. カウンターナレッジの心理学的説明 3. カウンターナレッジとしての「弾丸理論」 4. カウンターナレッジとうわさ 5. 「メッセージはメディア」?
第19章 消費社会とモノの現在 1. コト消費・体験型消費 2. 使用価値とフォーディズム 3. 交換価値と消費社会 4. 消費社会とモノの現在
第20章 すすんで監視するアンバランスな私たち 1. あふれかえる監視 2. 監視文化に慣れた私たち 3. アンバランスな監視 4. それでも監視は続く
第U部 実践編 第21章 レポートで自分の意見を述べる 1. コピペはしてよい、むしろせねばならない 2. 自分と他人の区別 3. 生成AIも使って自分の意見を述べるなら 4. 他人の意見をまとめるのも意見の一つ
第22章 都市伝説の真偽をネット検索調査で確かめてみる 1. ネット上での資料調査 2. ネット情報の鵜呑みのしかたが見えてくる 3データマトリクスで論点整理 4「ミュンヒハウゼン・トリレンマ」が何かは検索して!
第23章 図書館をもっと使いこなす 1. あえて今、図書館で文献を探す 2. ネットがあれば図書館は不要か? 3. 図書館は使いづらい? 4. 図書館の資料を使う時の3つのポイント 5. あなたの大学の図書館は、もっと偉大なものの一部だ
第24章 実態を知るためのデータや資料:公的統計を活用しよう 1. 実態を知る 2. 公的統計の利用 3. データをつかうコツ 4. みんなも調べてみよう
第25章 「いま」を理解するためのソーシャルメディア分析:可能性と限界 1. ネット社会とソーシャルメディア分析 2. ソーシャルメディアとメディア研究の3地点 3. コロナ禍におけるライブ配信の研究 4. オンラインライブの調査と現地との比較分析 5. すべてがソーシャルメディアに出ているわけはない
第26章 ウィキペディアを書いてみる 1. ネット社会におけるウィキペディア 2. 執筆のブロセス 3. いくつかの注意 4. リサーチスキルとメディアリテラシー
第27章 ミュージアムの展示を調べる 1. ミュージアムに行ってみる 2. 調査の準備 3. 調査事例:「歴史」の展示 4. メディアとしてのミュージアム
第28章 写真で調査してみる:フォト・エスノグラフィをよさこいで 1. 書くことだけが調査じゃない 2. フォト・エスノグラフィとは何か 3. 撮影・分析のポイント
第29章 地元の友人に話を聞いてみる 1. 身近で頼みやすい人に 2. 「地元の友人に話を聞いてみる」のメリットとデメリット 3. 調査者として迎えてもらうために 4. 地元の友人と「あらたに」出会う
第30章 他者の合理性を理解する:パチプロから公務員へ 1. パチプロの大学生 2. 「なに打ってるの」と「なんで打ってるの」 3. パチプロから公務員へ
第31章 見知らぬ人からひと晩かぎりの話を聞く:那覇への船旅 1. ひと晩かぎりの話をきく 2. 一般化するために、おじさんとの話を思い起こす
第32章 ゲームのあやふやな前提:大富豪、プロ野球制度、ミニマムノミック 1. 大富豪 2. 野球のコリジョンルール 3. ルールを書き換えるルール:『ミニマムノミック』の例
第33章 お弁当になることができないゆるキャラ 1. 著作者の権利(著作権+著作者人格権)の侵害行為とは何か 2. 制限される著作権 3. SNSの発展と契約(規約)社会? 4. 論文に著作物を取り入れる? 5.いろいろある著作物を共有し、高めあえるIT時代に描く未来
第34章 あいまいなテーマをはっきりさせる 1. テーマ決めの最低条件 2. 意見=主張+理由 3. 目処をつけてから調べるのが研究 4. 検証と発見
第V部 卒論サムネイル 01:「国際的」マンガ図鑑 02:独特なルールをもつバンギャルの世界:ライブ会場を例に 03:ロリータ服を着る資格 04:「祭り」によるリアル空間:一宮七夕祭りを例に 05:名古屋・女性スタイルの変通 06:ジャニーズ系アイドル誌の歴史:『Myojo』と『duet』を対象に 07:ボディビルダーのエスノグラフィ 08:ライブ会場でのファンコミュニケーション:AAAファンを対象に 09:雰囲気を味わうためのファッション:ディズニーバウンドを例に 10:ナイフをめぐる社会のまなざし 11:#かわいい:ファッションの視点から見る過剰と矛盾が起こす化学変化について 12:「キャラ」になるというロールプレイング 13:日本人の外国人に対するイメージ:ロシア人キャラクターからの考察 14:ヴィジュアル系アイドルとホストに対するファン意識の変容 15:漕艇部員になる 16:暴走族と走り屋と一般人の関係 17:ロウソクの灯りが生み出す想像力 18:女なのに秘宝館好きですが何か? 19:ラジオの現状と将来:民放ラジオと声優ラジオを対象に 20:異なるメディアのテーブルゲーム:TRPGの没入性を中心に
第3版のためのあとがき 事項索引 人名索引
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商品の詳細
ISBN: 978-4-7793-0749-2
判型: A5並
ページ数: 180
ジャンル: 社会
刊行年: 2024年5月25日
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