デューイの思想形成と経験の成長過程 行安 茂編著 - 北樹出版の大学教科書

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デューイの思想形成と経験の成長過程

デューイの思想形成と経験の成長過程
デューイ没後70周年記念論集
行安 茂編著
価格: 3,700円+税

商品の紹介

デューイの経験主義の成立に影響を与えた先人達、その過程からデューイは芸術の哲学をどう考え、具体化していったのか。デューイ没後70年にあたり、デューイの芸術論と宗教論がどのように結びついているかを探る試み。

〈目次〉
はじめに

序論  デューイの思想形成と哲学への道
 第1節 少年時代のデューイと家族
 第2節 デューイと二人の恩師
 第3節 ジョンズ・ホプキンス大学大学院時代の研究とモリス教授
 第4節 ヘーゲルの影響とデューイの学位論文以後の研究
 第5節 ジェイムズ心理学のデューイへの影響

第1部 デューイの思想形成に影響を与えた先駆者たち
第1章 コウルリッジとデューイのつながり――〈芸術の喜び〉を語る言葉
 序 芸術体験の楽しさ
 第1節 芸術作品からの働きかけ
 第2節 ジェイムズ・マーシュ編 コウルリッジ『省察への導き』とデューイ
 第3節 「悟性」を目覚めさせていく「理性」/「哲学的想像力」:コウルリッジによる説明
 第4節 内から沸き起こる命の活力:コウルリッジとデューイが求めたもの
 第5節 「想像力が生むビジョン」の力
 まとめ
第2章 デューイにとってエマソンの魅力――探究(inquiry)の礎としての「自己修養」(self-culture)
 はじめに
 第1節 「民主主義の哲学者」
 第2節 講壇哲学への批判と生き方の哲学
 第3節 「学ぶこと」と「生きること」の一致
 第4節 プラグマティズムの前提としての私の人生肯定
 おわりに――「探求」の出発となる確かな自己
第3章 ジェームズ・マーティノウの神学的倫理学
 はじめに
 第1節 マーティノウ姉弟の「自由と必然」――Free Willの問題
 第2節 宗教と哲学の異なる領域
 第3節 シジウィック『倫理に関する講義』(Lectures on the Ethics of T.M.Green, Herbert Spencer, and J.Martineau)
 第4節 結語
第4章 J.S.ミルの功利主義とデューイ倫理学との関係
 はじめに
 第1節 幸福主義
 第2節 帰結主義
 第3節 総和主義
 おわりに
第5章 初期デューイの思想形成とT.H.グリーンの影響
 第1節 デューイのグリーン研究
 第2節 「グリーンの道徳的動機論」とデューイの立場
 第3節 自我実現の理想から現実の活動へ
 第4節 戦後のグリーン研究とデューイ
第6章 パースのプラグマティズム――科学的探究における連続体の位置
 はじめに
 第1節 科学の厳密性
 第2節 連続体の構成
 第3節 虚構としての連続体
 第4節 蓋然性の考え方
 おわりに
第7章 デューイによるジェイムズ思想の継承と展開
 第1節 ジェイムズとデューイの影響関係に関する研究少史
 第2節 心理学と論理学――観念論的心理学から実験主義的論理学へ
 第3節 プラグマティズムの真理観をめぐって――岐路に立つ「個人」

第2部 デューイの思想形成と経験の連続過程
第1章 『批判的論理学大要』と初期デューイの問題意識
 第1節 快楽主義とカント主義
 第2節 個性・コミュニティ・共通善
 第3節 善い行為と悪い行為との葛藤と現在の活動
 第4節 善の諸相と苦闘との関係
 第5節 欲求の統一と自我
第2章 『心理学』から『倫理学の研究――シラバス』へ
 第1節 『心理学』(1891年)とデューイの立場
 第2節 意思・選択・自我
 第3節 道徳的行為の二つの要素
 第4節 衝動の調停と新しい経験
 第5節 衝動の調停と行為・自我
第3章 デューイの成長論と目的・手段の関係
 第1節 幼児の成長過程と習慣の学習
 第2節 過去の習慣から新しい習慣へ
 第3節 目的の実現と手段との関係
 第4節 社会生活とコミュニケーション――道徳と教育
第4章 デューイはなぜ『哲学の改造』を書いたか
 第1節 その背景と哲学の体系化への展望
 第2節 過去の失敗と現在の成長
 第3節 成長とは何か
 第4節 デューイの社会哲学と民主主義
第5章 『人間性と行為』と現在の活動としての善
 第1節 デューイが『人間性と行為』を書いた背景
 第2節 手段としての習慣
 第3節 施回心軸としての衝動と新しい習慣形成
 第4節 活動としての善とその質
第6章 『公衆とその諸問題』とコミュニケーションの拡大深化
 第1節 初期デューイの社会観
 第2節 ローカル・コミュニティと衰退とその時代背景
 第3節 「大きなコミュニティ」を創造する条件とコミュニケーション
 第4節 コミュニケーションの拡大深化と芸術・宗教

第3部 デューイの芸術論・宗教論と経験の美学
第1章 デューイの芸術論とこれを基にした学校の芸術教育
 第1節 芸術論の特徴
 第2節 学校の芸術教育
 第3節 質の理論としてのデューイの芸術哲学を基にした芸術教育
第2章 デューイの民主主義による芸術教育論とその再評価
 はじめに
 第1節 文化の民主化に向けての芸術教育の課題
 第2節 芸術教育の民主的文化に資する働き
 第3節 芸術教育によって醸成される民主的文化の特質
 第4節 今後に向けて
第3章 デューイの芸術論と宗教論の特徴と経験としての共通性
 第1節 芸術的経験と「宗教的なもの」の源
 第2節 芸術論
 第3節 宗教論
 第4節 芸術論と宗教論の経験としての共通性
第4章 デューイの美的経験とエネルギーのバランス
 第1節 『経験としての芸術』とデューイの美的経験
 第2節 経験の動物的基礎と意識
 第3節 芸術作品の制作過程とエネルギー
 第4節 経験の美的質と能動・受動の相互作用
第5章 デューイ宗教論の特質――E. シュプランガーとの対比において
 はじめに
 第1節 宗教と宗教性の区別
 第2節 宗教批判
 第3節 自然の限界内における神
 第4節 「リベラル派」批判
 第5節 「リベラル派」の反論
 第6節 科学礼讃
 第7節 理想や価値の根拠づけ
 第8節 二元論の克服
 おわりに
第6章 デューイの宗教論における理想と現実との統一と間隙の問題
 第1節 デューイの問題意識と宗教観
 第2節 デューイは神をどう考えたか
 第3節 デューイは信仰をどう考えたか
 第4節 デューイの芸術論と宗教論との接点

あとがき

商品の詳細

ISBN: 978-4-7793-0685-3
判型: A5
ページ数: 295
ジャンル: 哲学・倫理・宗教
刊行年: 2022年5月20日

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